@article{oai:kitakyu.repo.nii.ac.jp:00000232, author = {田部井, 世志子}, issue = {80}, journal = {北九州市立大学文学部紀要, Journal of the Faculty of Humanities, the University of Kitakyushu}, month = {Mar}, note = {40018914413, 人間はパスカルがいうように否応なしに死刑囚の状況を背負わされている。しかし、とりわけ「死の現実性」を社会のあらゆる所から覆い隠そうとする企図が支配する現代社会において、大抵の人間は日常の営みに忙殺され、それを意識することはほとんどない。そういう意味でも、生について真摯に考えるためには、今、むしろ死の教育が必要だといえるだろう。D・H・ロレンスといえば一般的には性あるいは生に根差し、生命力を謳歌した作家・詩人ということで知られている。生に徹底的にこだわったロレンスであるが、彼が死とどのようにかかわったのかという問題については、従来、批評家が殊更関心を示すことはなかった。そこで本論では、まず、ロレンスが若い頃から、とりわけ後半生において、生のみならず「至上の超越者」ともいうべき死にいかに取り憑かれ、死の問題と対峙してきたかをざっと見ていき、彼が死に対する想いをどのように表現しているのかを、主に中・後期の随筆等を中心に検証する。その過程を通じて、エトルリアの遺跡巡りがロレンスの死生観に与えた影響がいかに大きかったかが明らかとなるだろう。本稿の目的は、これらの作業を通じて、「生命の司祭」としてのロレンスの一般的なイメージを大きく覆すと同時に、生命の充実や謳歌には、死との対峙、その理解と受容がなくてはならないという人間の真実に改めて目を向けることにある。}, pages = {1--25}, title = {D・H・ロレンスを通して見る死の教育の必要性--「死」との対峙から「生命の輪」へ}, year = {2011} }